賃貸物件に入居時、そして、念願の分譲マンションや一戸建て住宅に入居時、誰もが何も無い空間にスッキリ感とシンプルさを感じます。
そして引っ越し後、あれこれと家具や物が増えていき、部屋の中が雑然としがちではないでしょうか?
部屋の中で一番、場所を取る物はテーブルとソファー、ベッドなどの大型家具。大型家具のデザインと色に統一感が無いと、インテリアが雑然としがち。
更に、洋服やTV、パソコン、雑貨類が部屋の中を埋めていくため、更にインテリアが雑然としていきます。
当ブログは、インテリアを構成する具体的な家具やインテリア用品、雑貨などの枝葉末節な話ではなく、空間とインテリアコーディネートの概念についてご提案します。
インテリアの定義は2つ
インテリアの定義は大きく2つに分けることができます。それは、「シンプル」と「ディテール」。
シンプル
上の写真は、コンクリート打ちっぱなしの広い空間にパーテーションとベンチチェアのみ設置されています。
極めてシンプルな空間のため、シンプルとディテールの割合は大雑把に「98:2」。
ディテール
上の写真の部屋には、多くの家具と照明器具が設置されています。詳細に見ていくと、各家具の色には、ある程度の統一性が見られます。
しかし、各家具のデザイン、ソファー、ラグ、床の色と柄に統一性が見られません。このようなインテリアはディテールに拘り過ぎているため、趣味性が高く、雑然とした印象を受けます。
この部屋のシンプルとディテールの割合は大雑把に「10:90」。
シンプルとディテールの割合
Interior 1
インテリア空間はシンプル過ぎても、ディテールに拘り過ぎてもアンバランスな状態になります。
上の写真の部屋はシンプルとディテールが上手くバランスしているのではないでしょうか。シンプルとディテールの割合は「60:40」ほど。
【ベースカラー】オフホワイト(壁)とライトブラウン(床、天井)
【アソートカラー】ライトブラウン(ソファー、テーブル、ラグ)
【アクセントカラー】ホワイト(花瓶、壺)
白い壁の面積が広いため、10のアート作品を飾ることでバランスしています。
更に、天井と床、ドア、テーブルとソファー、ラグ、家具のカラーが同系色のライトブラウンで統一されているため、落ち着いたインテリア空間を演出しています。
Interior 2
上の写真の部屋はモダンな一室。シンプルとディテールの割合は「60:40」ほど。
【ベースカラー】ホワイト(壁)とライトブラウン(床、キッチン)
【アソートカラー】ブラック(ソファー、テーブル、TVラック、TV)
【アクセントカラー】レッド(クッション&小物)とシルバー(照明器具、バーテーブル&チェア)
右側の壁にダーク系のストーンタイルが貼られているため、TV、TVラック、テーブル、ソファーは黒で統一。ストーンタイルと同系色のバーテーブル。
決して広くはない部屋でも、シンプルとディテールのバランスが取れているインテリアです。
Interior 3
上の写真のダイニングルームは落ち着きのある空間。シンプルとディテールの割合は「65:35」ほど。
【ベースカラー】ベージュ(壁、床)。
【アソートカラー】ベージュ&パープル系(テーブル、チェア、照明器具、ラグ)。
【アクセントカラー】パープル系&ピンク(チェア、お皿、花)。
照明器具の明かりが上下方向に広がり、壁が立体的に見えます。
シンプルとディテールの割合は”60:40″
1部屋が20畳以上の空間であれば、シンプルとディテールの割合は「50:50」でもいいでしょう。
しかし、日本の平均的なマンションや一戸建て住宅で20畳以上の部屋は少数派。多くの部屋は20畳未満。
としますと、 シンプルとディテールの割合を「60:40」くらいで構成することで、部屋をなるべく広く見せながらバランスポイントが見えてきます。
インテリアを構成する3つの要素
インテリアを構成する要素は3つ。それは、「空間の広さ」「照明と家具」「配色」。
空間の広さ
賃貸物件であれ、分譲住宅であれ、入居を決めた時点で室内空間の広さが決まってしまいます。
特に大都市圏では、多くの物件の室内空間が狭くて普通。他方、地方圏では室内空間が広くなります。
日本とアメリカ合衆国の住宅事情を比較すると、明らかに日本の室内空間は狭いのです。その狭い空間を少しでも広く、すっきり見せるのがインテリアコーディネートのコツと言えます。
照明と家具
居住空間には、必ず照明器具と家具がセットされます。
照明器具
照明器具は天井に設置するタイプからスポット的に明かりを照らすタイプまで様々。確実に言えるのは、照明器具はほとんど場所を取りません。
照明器具を選ぶポイントはデザインとカラー。インテリアにマッチする照明器具を選ぶことで、照明に関しては解決します。
LED電球の色
LED電球の色は大きく「電球色」「昼白色」「昼光色」の3つ。
電球の色 | 色の特徴 | 明るさ |
電球色 | オレンジ系の温かみのある色 | ★★★☆☆ |
昼白色 | 自然光に近い色 | ★★★★☆ |
昼光色 | 若干、ブルー系が入るクールな色 | ★★★★★ |
【電球色】
落ち着いた空間を演出したいならば、電球色LEDがマッチします。
(用途)玄関、寝室、浴室、廊下など
【昼白色】
昼白色LEDは自然な色を演出できます。
(用途)リビング、キッチン、洗面所など
【昼光色】
昼白色LEDは明るくクッキリと室内を照らしてくれます。
(用途)書斎、オフィス
家具
問題なのは、家具類。
ベッドや寝具、テーブル、ソファーは室内空間の中で最も場所を取り、自己主張します。
だからこそ、これらの大型家具は同じテーマのデザインを選び、色を統一させる必要があります。カーテンも同様です。
配色
インテリアコーディネートで最初に決めたいのは室内空間のアソートカラー(家具、カーテン、ラグの色)。
木目なのかブラウンなのか、ブラック、ホワイト、淡いピンク、淡いグリーン、淡いブルー等、アソートカラーはお好み次第。
アソートカラーを決めたら、同系色の家具や寝具、ソファー、テーブル、雑貨などを揃えることで統一感が生まれます。
そして、部屋の中のワンポイントとして花を飾ったり、シルバーやゴールドの雑貨を置くことで、それらのアクセントカラーが引き立ちます。
生活家電に要注意
ここで気を付けたいのは、生活家電やキッチン家電のデザインとカラー。
扇風機やサーキュレーター、空気清浄機、加湿器、ミニコンポ、掃除機、暖房器具などの生活家電、そして、電子レンジ、オーブントースター、冷蔵庫などのキッチン家電を単体で見ると、デザインとカラーに拘りのある製品があります。
例えば、ダイソンのコードレスクリーナーはデザインがメカっぽく、本体にシルバーやゴールド、パープル、レッドなどのカラーが使われています。
どちらかというと男性が好むダイソンの掃除機単体では、個性的なデザインとカラー。しかし、部屋の壁にダイソンを立てかけておくと、妙に自己主張する佇まいが気になる方がいるかもしれません。
概して、妙に自己主張するデザインや奇抜なカラーの製品はインテリア空間を破壊してしまいます。
そのようなデザインとカラーがバラバラな家電が部屋の各所に見られると、支離滅裂な空間と化します。
あたかも、オーディオのスピーカーからロック、EDM、クラシック、坂本龍一、Hip Hop、ブルース、Jazz、50’s、演歌などの音楽が同時に流れているような空間と化してしまうのです。
そこで、室内空間のベースカラーやアソートカラーに近い製品をチョイスすることで、生活家電やキッチン家電がインテリアに溶け込みます。
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インテリアに合わせて、思い切って家電製品のカラーを変えるのもインテリアコーディネートの1つ。
イケア/IKEAやニトリでショッピングの前に
なんとなくイケア/IKEAやニトリに立ち寄り、壁掛け時計や雑貨を購入したとしましょう。
帰宅後、部屋に商品をセットすると「インテリアにしっくりこない・・・」なんて事があるかもしれません。
誰もが、商品を単体で見ると、コロッと惚れてしまうことは多々あります。しかし、その商品がインテリアにマッチするのかどうか忘れていることが少なくありません。
そこで、ショッピングに出かける前に、部屋の中をスマホで撮影しておくことをお勧めします。ドアや床も撮影しておきます。
そして、写真の明るさとコントラストを補正して、なるべく現物に近い色味に補正しておきます。
イケア/IKEAやニトリの店舗で気になる商品が見つかったら、その場で自分の部屋の写真を見ながら壁の色やドア、床、家具の色味を再確認します。
特に、本棚は壁に占める面積が広いため、自分の部屋の床やドアの色、他の大型家具の色と照らし合わせながら慎重に吟味することをおすすめします。
まとめ
・室内空間は「シンプル」と「ディテール」の割合を「60:40」くらいでまとめると、バランスが良くなる。
・インテリアのアソートカラーを決めて、同系色でまとめると統一感が出る。
・室内空間のワンポイントとして、花や雑貨などを配置することで、それらが引き立つ。
・生活家電とキッチン家電はインテリアの構成要素。カラーとデザインに配慮して選ぶ。
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インテリアの紫外線対策
お気に入りの家具類を部屋に配置しても、窓から太陽光が入ってくる以上、紫外線の影響を受けます。
家具類が太陽光の紫外線を浴び続けると、日焼けして徐々に色あせて退色が進みます。
地表に降り注ぐ紫外線は、紫外線A波(UV-A)と紫外線B波(UV-B)の2種類。
UV-Bは窓ガラスによって、ある程度は吸収されます。それでも、UV-Bは室内に入ってきます。UV-Bは破壊力が強く、肌の日焼けの原因になります。
そして、UV-Aは窓ガラスによって約20%が吸収され、残りの約80%は室内に入ってきます。UV-Aはシミ、シワ、たるみなどの光老化の原因に。
そこで、お気に入りの家具類やあなたの大切な肌を紫外線から守る対策として、窓ガラスにUVカットガラスフィルムを貼る方法があります。
UVカットフィルムが99%以上、紫外線をカット
プロが使用するUVカットガラスフィルムは紫外線を99%以上カットできます。
窓ガラスにフィルムを施工することで、言わば、窓ガラスがUVカットサングラスのような役割を果たしてくれます。ガラスフィルムは透明のタイプもあれば、若干の色が付いているタイプもあります。
更に、次のメリットもあります。
・ガラス飛散防止
→ 台風や地震などで窓ガラスが割れてしまっても、ガラスフィルムが窓ガラスをしっかりと保持します。これにより、ガラス飛散によるケガや二次被害を防止できます。
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