春から夏にかけて、ホームセンターやニトリなどの家具量販店において、エアコン室外機の上部に設置する日除け用「サンシェード」をよく見かけます。
エアコン室外機用の「サンシェード」は特に、南側に設置されているエアコン室外機に対して効果的。
そして、建物の東と西側に設置されているエアコン室外機に直射日光や西日が当たる場合も同様に「サンシェード」が効果的。
当ブログでは、この日除け用「サンシェード」を設置する意味と効果、注意点、そして、エアコン室外機カバーを設置する場合の注意点を解説します。
エアコン室外機の冷却効率
エアコン室外機の設置環境は建物によって様々。特に、エアコン室外機が建物の南側に設置されている場合、夏季、室外機本体が日射熱の影響を受けてかなり熱を持ちます。
エアコンで知られているダイキン/DAIKINの公式サイトによりますと、「エアコン室外機が日射熱の影響を受けるとパワーダウンする。」と注意喚起しています。
夏季
夏季、エアコンが室内を冷房中、パイプ内の冷媒を循環させながら室内に冷風を送ります。
室外機に直射日光が当たると本体が熱を持ち、更に周囲の地面が熱を帯びます。これにより、室外機の冷却効率が低下し、消費電力が増大してしまうのです。
そこで、この対策として、エアコン室外機の上にサンシェードを設置すると、本体に影ができます。これにより、室外機の冷却効率がアップします。
エアコン室外機に車用サンシェードを設置
上の写真のエアコン室外機は2Fの南側に設置されています。
当ブログ管理人の自宅では、かつて某ホームセンターでエアコン室外機用の「日除け」を購入し、室外機の上に設置していました。
ところが、日よけのアルミフィルムと断熱材が1年程度でボロボロになってしまった苦い経験があります。
そこで、管理人は使い古した車用サンシェードの再利用を思いつきました。カーオーナーでしたらご存知、自動車のダッシュボードに設置するサンシェード。
▼
新品の車用サンシェードはしっかりしているものの、経年劣化により、シェード自体が柔らかくなっていきます。
しかし、だからといって、サンシェードとして使えない訳ではないため、サンシェードが管理人の自宅収納庫で眠っていたのです。
上の写真は車用サンシェードの装着から約1年経過後の状態。
車用サンシェードは横幅が長いため、左右を折りたたんであります。これにより、サンシェードの剛性が上がります。
黒色の装着ベルトは某ホームセンターで日よけを購入時の付属品。100均などで探せば、固定ベルトが見つかるかもしれません。
カッターでサンシェードに4ヶ所、穴を開けてベルトを通して取り付けるだけの簡単DIY。
見た目は決していいとは言えないものの、室外機が人目につくわけではありませんし、サンシェードが機能すれば、それでOK。
100均の日除けサンシェード
100均のダイソーにおいて、車のフロントガラス用サンシェードが販売されています。
100均の製品に耐久性を期待できないものの、車用のサンシェードをエアコン室外機の日除けカバーとして転用して、半年くらい使えたらOKでしょう。
[要注意]固定ベルト
梱包用の簡単な紐(ヒモ)などを利用してエアコン室外機にサンシェードを取り付けると、太陽の紫外線と熱、雨の影響で短期間で切れてしまいます。
もし、切れた紐が室外機の回転ファンに絡みついてしまったら、重大なトラブルや故障に繋がる恐れがあります。
くれぐれも、強度のあるしっかりしたベルトでサンシェードを取り付けるよう強く推奨します。
ちなみに、上の写真のサンシェード固定ベルトは3年経過しても、何ら問題はありません。今まで台風が上陸しても、ベルトとサンシェード共に問題はありませんでした。
車用サンシェードのメリット
・車用サンシェードはサイズが大きく、エアコン室外機に必要十分な影ができる。
▼
エアコン効率UP&節電効果!
・古くなった車用サンシェードを再利用できる。
・サンシェードは風雨に対する耐久性がそこそこある。
・エアコン室外機の塗装劣化を抑制できる。
エアコン効率UP & 節電
夏季、人は帽子をかぶるだけで明らかに頭部が涼しく、帽子のつばが顔に日陰を作ってくれます。
これと同じ理屈で、エアコン室外機の上部に帽子を被せて日陰を作り、涼しくしてあげるのです。
ダイキン/DAIKINの公式サイトによりますと、豆知識として、室外機の上部に日除けや植木を設置することでエアコン効率が高まり節電に繋がると解説されています。
(出典)ダイキン公式サイト
サンシェード設置の注意点
空間の確保
エアコン冷房時、室外機は本体と建物の間からファンで空気を吸い込んで熱交換器を冷却し、反対側の排気口から熱風を排出しています。
室外機周りの空気の流れをスムーズにするために、エアコン室外機の吸気口と排気口周囲に物を置かないように注意が必要です。
エアコン室外機カバー
ネットやインスタグラムなどで「エアコン室外機カバー」と呼ばれる、エアコン室外機を囲うように「すのこ」を設置した写真が数多く見られます。アルミ製のカバーも見受けられます。
確かに、「すのこ」で室外機を隠すと、見た目がおしゃれになります。同時に、直射日光を多少は遮ることができます。
「すのこ」の上に鉢花を置けば、華やかな雰囲気になります。
エアコン室外機カバーは様々なタイプがあるため一概には言えないものの、「すのこ」で室外機を囲ってしまうと、明らかに風通しが悪化します。
上のイラストの「すのこ」は、木の面積より隙間の面積の方が小さいタイプ。これでは、風が通る面積が半分以下になってしまいます。
ダイキンの「家庭用エアコン節電情報>室外機吹き出し口」Webページによりますと、画像であたかも「すのこ」のような物を設置すると、室外機の冷却効率が低下すると注意喚起しています。
エアコン室外機カバーにより室外機の冷却効率が低下し、電気代が増す可能性が考えられます。また、室外機の負荷増による故障リスクもあります。
「すのこ」の設置は自己責任ながら、エアコン室外機の吸気口と排気口には、何も設置しないのがベストです!
(出典)ダイキン公式サイト
まとめ
エアコン室外機が建物の南側や直射日光が当たる場所に設置されているならば、室外機の上部にサンシェードや日除けを設置することでエアコン効率が高まり、節電効果が期待できます。
サンシェードや日除けは安価で手軽に設置できるため是非、対策したいものです。
そして、エアコン室外機を囲むような「すのこ」の設置は自己責任ながら、通風性の悪化とエアコン効率の低下が懸念されます。
夏、室内の暑さ、西日の眩しさ対策
夏季、窓ガラスから入り込む日射熱が室内を暖めて、エアコン効率を悪化させます。
そして、夕方の西日は低い角度から室内に入り込むため非常に眩しく、暑さを感じます。
マンションから一戸建て住宅、商業ビルまで、夏の日射熱の暑さと眩しさ対策として、窓ガラスに「遮熱ガラスフィルム」の施工がとても効果的。
遮熱フィルムは夏の日射熱を抑制し、エアコン効率をアップさせるメリットがあります。結果的に節電効果が得られます。詳細は関連記事をご参照ください。
【関連記事】
コメント