TOTO(トートー)と聞くと、あの「ウォシュレット®/WASHLET®」が頭に浮かぶことでしょう。多くの日本人にとって、TOTO「ウォシュレット®」は毎日の生活の中で無くてはならない生活家電。
お湯のシャワーが出てくる便座と言えば「ウォシュレット®」であり、これは日本人にとって合言葉のようなもの。
これほど知名度が高いウォシュレット®ながら、このウォシュレット®はTOTO株式会社の登録商標。ウォシュレット®はTOTOの商品名なのです。
便座に温水洗浄機能が内蔵されている製品は日本語表記で「温水洗浄便座」。
この温水洗浄便座はTOTOウォシュレット®の独占状態という訳ではなく、他に、LIXILシャワートイレ、Panasonicビューティ・トワレ、TOSHIBAクリーンウォッシュ®などのブランドが挙げられます。
なお、当ブログページは発売以降、歴史が長く、知名度と品質が高いTOTOウォシュレット®に焦点を当てて呟いていきます。
閑話休題。
当ブログの管理人もウォシュレット®を長く、長く愛用している一人。ウォシュレット®は生活家電である以上、いつか買い替え時期を迎えます。
また、水回りのリフォームや家の建て替え、家づくりを検討中の方は、どのタイプのウォシュレット®を選んでいいのやら迷ってしまうのではないでしょうか?
そこで、ウォシュレット®の交換時期と選び方、おすすめモデルについて、管理人のリアルな買い替え経験を踏まえて解説します。
更に、DIYでTOTOウォシュレット®の交換が可能なのか否かについても、管理人の考えをお伝えします。
TOTOウォシュレット®の交換時期
「ウォシュレット®/WASHLET®」はTOTO株式会社の登録商標です。
管理人の手元にあるTOTOウォシュレット®の取扱説明書に以下の記載があります。
【想定安全使用期間】10年(一般家庭用に設置された場合)
想定安全使用期間をこえてお使いいただいた場合は、経年劣化による発火・けが等の事故に至るおそれがあります。
※一般家庭用以外(事務所、病院等、不特定多数の方が使用される場所)に設置された場合は、使用条件により、想定安全使用期間よりも早い時期に劣化するおそれがあります。
(出典)TOTOウォシュレット®KM取扱説明書(TCF8FM76型、TCF8FM66型、TCF8FM56型、TCF8FM46型、TCF8FM76A型、TCF8FM66A型、TCF8FM56A型、TCF8FM46A型)72ページ参照
一般家庭用の場合、TOTOウォシュレット®は「10年」で要交換となります。そして、事業所用のウォシュレット®は「10年未満」で要交換となります。
TOTOウォシュレット®は大きく2種類
TOTOウォシュレット®のラインアップはスタンダードモデルからプレミアムモデルまで充実しているものの、ウォシュレット®は大きく以下の2種類に分類できます。
・瞬間式(しゅんかんしき)
・貯湯式(ちょとうしき)
一般的にウォシュレット®のラインアップに「瞬間式」と「貯湯式」の2種類があることは、意外と知られていません。
ここで「へーそうなんだ?」と思われる方が多いのではないでしょうか?
ウォシュレット®選びの中で「瞬間式」と「貯湯式」のどちらを選ぶのか?これが、とても重要です。
まず最初に「瞬間式」または「貯湯式」のどちらかを選択すれば、ウォシュレット®選びがスムーズに進みます。
「瞬間式」と「貯湯式」はそれぞれメリットとデメリットがあるため、好みや家族の人数、ライフスタイル、予算に合わせてお好み次第。
では、ウォシュレット®選びで最も重要な「瞬間式」と「貯湯式」の特徴と違いについて解説します。
瞬間式とは?
2024年8月現在、TOTOウォシュレット®の主力製品は「瞬間式」。
瞬間式はリモコンの[洗浄ボタン]を押すと、ヒーターが瞬間的に水道水を温めて、お湯にする構造。
ウォシュレット®を使わない間はヒーターがOFF状態。よって、瞬間式は節電効果が高いモデル。また、複数人が連続してウォシュレット®を使用できるメリットもあります。
※TOTOウォシュレット®の取扱説明書によると、瞬間式の定格消費電力は1,200W超。これが意味するのは、ウォシュレット®の[洗浄ボタン]を押すと、瞬間的にヒーターに大きな電流を流して水道水をお湯に変換する構造です。
メリット
・節電効果が高い
・ウォシュレット®本体のデザインが細身でスタイリッシュ
・リモコンで操作
・連続使用OK
・高機能モデル有り
デメリット
・本体価格が高め
貯湯式とは?
2024年8月現在、貯湯式はTOTOウォシュレット®のラインアップの中で少数派。貯湯式はベーシックモデルという立ち位置です。
貯湯式は昔から存在しているタイプ。TOTOウォシュレット®本体の横に位置しているタンクに水道水を貯め、ヒーターで温めてお湯にする構造。
タンクのサーモスタットが湯温をコントロールしているものの、1年365日、ヒーターで水道水を温める構造上、電気代が高くなります。
メリット
・本体価格が安い
デメリット
・電気代が高い
・複数人が連続使用すると、湯量が不足する
・各種機能が制限される
瞬間式と貯湯式を比較
TOTOウォシュレット®の「瞬間式」と「貯湯式」を比較すると、以下の表になります。
– | 瞬間式 | 貯湯式 |
本体デザイン | ★★★★★ | ★★★☆☆ |
連続使用 | ★★★★★ | ★☆☆☆☆ |
機能性 (※1) | ★★★★☆ ~ ★★★★★ | ★★★☆☆ |
省エネ性能 | ★★★★★ | ★★☆☆☆ |
本体価格 | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
(※)★の数が多いほど優れていることを意味します。
(※)これは当ブログ独自の比較表であり、ウォシュレット®のモデルによって★の数が異なる場合があります。
(※1)機能性はモデルにより異なります。
イニシャルコスト&ランニングコスト
「瞬間式」と「貯湯式」のイニシャルコスト(導入費用)とランニングコスト(省エネ性能)は相反する関係。
– | 瞬間式 | 貯湯式 |
イニシャルコスト (導入費用) | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
ランニングコスト (省エネ性能) | ★★★★★ | ★★☆☆☆ |
(※)★の数が多いほど優れていることを意味します。
瞬間式と貯湯式のまとめ
管理人がTOTOウォシュレット®のラインアップから受ける印象は次のとおりです。(2024年8月現在)
・ラインアップの主流は「瞬間式」。このモデルは省エネ性能が高く、付加価値が高い機能が搭載されている。
・ラインアップの中で「貯湯式」は少数派。製造コストを抑えるため、各種機能が制限されている。
TOTOウォシュレット®の主流は瞬間式
1980年6月、TOTOウォシュレット®がこの世にリリースされました。当初、「貯湯式」ウォシュレット®を選択する方が多かったのです。
その後、TOTOウォシュレット®の省エネ性能と機能性が高い「瞬間式」のラインアップが充実してきた経緯があります。
この背景として、時代と共に生活家電であるウォシュレット®にも、高い省エネ性能が求められてきたことが窺えます。
省エネ性能を検証
TOTOウォシュレット®のカタログによりますと、ウォシュレット®「アプリコットF4系」と「従来品」の電気代を比較すると次のとおりです。
– | 電気代 (円/年) |
アプリコットF4系 (※1) | 約1,900 |
従来品(※2) | 約8,000 |
従来品の電気代
(従来品の電気代)約8,000円/年 × 1/12ヶ月 = 666.66円/月
「従来品」の電気代は月額、約「666円」。この電気代が高いのか安いのかは人それぞれの印象ながら、従来品の「貯湯式」は意外と電気を消費する印象を受けるのは管理人だけではないと思います。
従来品が1Fと2Fに設置されている場合の電気代
そして、一戸建て住宅の2Fにも「従来品」付きトイレが設置されている場合、電気代は2倍の約「1,333円/月」。
ウォシュレット®の「従来品」はLED照明器具や扇風機、サーキュレーターなどと比較して、明らかに消費電力が高いと言えます。
(※1)瞬間暖房便座+タイマー節電
(※2)1997~2009年商品
従来品とアプリコットF4系の年間電気代の差額
ウォシュレット®の「従来品」と「アプリコットF4系」の年間電気代の差額は次のとおり。
(従来品)約8,000円/年 -(アプリコットF4系)約1,900円/年 =(差額)約6,100円/年
省エネモデルの節電効果:年間、約6,100円(従来品に対して約76% OFF)
一般家庭のトイレは、ほとんど無人状態
4人家族の場合、全員がトイレを使用する時間は毎日、トータルで約50分。(※3)
つまり、1日のうち23時間10分の間、誰もトイレにいません。
トイレは建築物にとって必須の設備ながら、トイレは毎日ほとんど無人空間なのです。
としますと、その間、「貯湯式」は常にタンクの水を温め続けています。また、暖房便座も上手に節電しないと、電気代がムダになるのは言うまでもありません。
(※3)1日あたりトイレを使用しない時間(2012年度省エネ基準に基づいて試算)
(出典)TOTOウォシュレット®オフィシャルサイト(2024年8月現在)
省エネモデルは節電効果で10年後もお得
上記のように、省エネ性能が高いウォシュレット®を導入すると、年間、約6,100円の節電効果が得られます。
そして、10年後のウォシュレット®の買い替え時、以下の節電効果が得られます。
約6,100円/年 × 10年 = 約61,000円
10年間の節電効果:約61,000円
よって、10年間の節電効果により、「瞬間式」ミドルクラスのウォシュレット®が買えてしまう計算になります。
※瞬間式ウォシュレット®の節電機能と省エネ性能はモデルにより異なります。
TOTOウォシュレット®の多彩な機能
暖房便座
TOTOウォシュレット®に必須の暖房便座機能。なお、便座を暖める方法と節電機能はモデルによって異なります。
使うたび除菌
ウォシュレット®の使用前後に水でノズルを洗浄します。また、トイレ使用後、「きれい除菌水」がノズルの内側と外側を自動で洗浄してくれます。
汚れツルリン
プレミスト機能により、人が便器に着座後、便器表面にミストを噴射して汚れを予防します。
おまかせ節電
TOTOウォシュレット®がトイレの使用頻度を記憶します。あまり使われない時間帯は暖房便座の温度を自動的に下げてくれます。
オートパワー脱臭
トイレの使用後、パワー脱臭モードに切り替わり、強力に脱臭します。
※TOTOウォシュレット®のプレミアムモデルにはオート機能(ふたの自動開閉)等の更なる機能が搭載されています。
(出典)TOTOウォシュレット®オフィシャルサイト(2024年8月現在)
DIYでウォシュレット®の交換は可能?
管理人宅では、ウォシュレット®の交換作業は長い付き合いのある地元の電気店に依頼しています。
この理由として、設置工事が必要な生活家電の場合、やはり、地元密着型の電気店に依頼するのが確実で安心だからです。
ちなみに、ウォシュレット®の取扱説明書では、本体の交換作業の方法がイラスト入りで丁寧に解説されています。管理人の手元にある取扱説明書によると、交換作業の解説が21ページにわたります。
その他、YouTubeやブログを検索すると、ウォシュレット®の交換作業の情報がヒットします。
もし、過去において、ウォシュレット®本体を交換した経験がある方でしたら、DIYによる交換は可能でしょう。
ただ、電気店のプロ業者がウォシュレット®を交換しても、作業に約1時間ほど必要。よって、素人に毛が生えた程度のDIYおじさんがウォシュレット®の交換作業に取り掛かると、プロの約2倍の時間が必要になるかもしれません。
また、ウォシュレット®は水回りと接続する工事が必要なため、作業ミスは水漏れに直結します。
この手の交換作業に手慣れている方を除き、管理人はウォシュレット®の交換作業はプロ業者に依頼するのが確実で安全だと考えます。
ウォシュレット®の交換工賃
このような生活家電の購入と設置工事は地元の電気屋さんがおすすめ。
理由として、地元で何十年も営んでいる電気屋さんと家電量販店の下請け業者を比較すると、技術力と安心感がまるで違うからです。
プロ業者にウォシュレット®の交換を依頼する場合、交換工賃は5,000~10,000円(税別)が目安。もし、交換工賃が10,000円超~20,000円(税別)ならば、遠方の業者で出張費が加算されている可能性があります。
まとめ
2023年以降、電気料金が値上がり傾向にある日本国内において、生活家電の省エネ性能が重要視されています。
TOTOウォシュレット®の「瞬間式」と「貯湯式」を比較すると、明らかに「瞬間式」モデルの方が省エネ性能が高く、各種機能が優れています。
「瞬間式」モデルはイニシャルコストが高いものの、ランニングコストが安いメリットがあります。長期的には明らかに「瞬間式」の方がお得で便利と言えます。
もし、あなたの家のトイレに購入から10年以上が経過している「温水洗浄便座」が鎮座しているならば、買い替えの候補として「瞬間式」TOTOウォシュレット®を選択肢に入れて間違いはありませんね!
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