夏季、蒸し暑い部屋を除湿しながら、涼しくしてくれる空調はエアコンのみ。それ以外の選択肢はありません。
それに対して、冬季、部屋を暖める暖房器具は山ほど存在します。秋口になると、家電量販店やホームセンターの店頭には、様々な顔ぶれの暖房器具がズラーっと鎮座しています。
一例として、電気ストーブをピックアップしますと、製品にカーボンヒーター、ハロゲンヒーター、グラファイトヒーターなどの表示があります。
何がどう違うのか?スラスラと説明できるのは家電量販店の店員くらい。
なぜ、これほどまでに暖房器具の種類が多いのでしょうか?なんとも不思議に思いませんか?
もし、暖房器具の決定打があれば、それが生き残り、それ以外の暖房器具が淘汰されていくはず。
では、当ブログの管理人が最も省エネで安全、コスパが高く、ランニングコストが安い暖房器具を選出してみます。灯台下暗しかもしれませんよ。
暖房器具
■電気タイプ
エアコン
今や、日本の夏の猛暑から私たちの健康と生命を守ってくれるエアコンは、私たちの生命維持装置でもあります。
エアコンは日本で年間900万台以上も販売されている大人気家電。エアコンは最も売れている家電のため、その機能と性能向上には目を見張るものがあります。
メリット
・COP(エネルギー消費効率)が2以上
・1台で冷房、暖房、除湿の3役。
→モデルによっては、空気清浄機能や加湿機能を内蔵
・比較的、速暖性が高い
・空気が汚れない
・省エネ
・安全
・より効果的に部屋を空調する機能が満載
・IOT対応モデルはスマホから操作OK
デメリット
・気密性と断熱性が低い建物では効きが弱い
・他の暖房器具より相対的には高価
・約13年毎の買い替えと設置工事が必要
セラミックファンヒーター
セラミックスとは、要は陶磁器。セラミックスを加熱すると、遠赤外線(熱)を放出する性質があります。この性質を利用して、ファンで温風を出す暖房器具がセラミックファンヒーターです。
メリット
・速暖性が高い
・空気が汚れない
・持ち運びが容易
デメリット
・局所的な暖房
・消費電力が大きい(1,000~1,200W)
電気ストーブ
電気ストーブは炭素繊維を採用した「カーボンヒーター」、ニクロム線を絶縁体でカバーした構造物が発熱する「シーズヒーター」、ニクロム線を石英管ガラスでカバーした構造の「石英管ヒーター」、遠赤外線ヒーターの一種の「ハロゲンヒーター」などがあります。
メリット
・速暖性が高い
・空気が汚れない
・持ち運びが容易
・作動音がしない
デメリット
・局所的な暖房
・消費電力が大きい(450~900W)
こたつ
昭和の時代から日本人に愛され続けている「こたつ」。漢字表記は「炬燵」。
こたつが長く愛用されている理由として、下半身がとても暖かく、その割には電気代を抑えることができます。
こたつのスイッチをONにすると、最大消費電力は500~600W。その後、足元が暖かくなるとコントローラーで出力を絞って100W前後の弱運転に切り替えるため、電気代を抑えることができます。
私たちの多くは、学校で温熱環境を学んでいるわけではありません。しかし、私たちは過去の経験から、こたつはイニシャルコストとランニングコストが安く、総合的にコスパがいい暖房器具であることを知っています。
管理人は随分前にこたつを使うことが無くなったものの、今でも、こたつは好きな暖房器具の1つです。
メリット
・頭寒足熱で老若男女を問わず、冷え性の方にもマッチする
・空気が汚れない
・作動音が出ない
・通常運転の消費電力が小さい(弱で100W)
デメリット
・局所的な暖房
・場所を取ってしまう
ホットカーペット
メリット
・下半身が暖かい
・空気が汚れない
・手頃な価格帯
・設置と移動が容易
デメリット
・部分的な暖房
・低温やけどに注意
・こたつより消費電力が大きい(3畳用で700W前後)
・電磁波が人に与える影響
オイルヒーター
メリット
・やけどの心配がほとんど無く、子供やペットがいる家庭でも安心
・作動音がほぼゼロ
・空気が汚れない
・移動が容易
デメリット
・速暖性に劣る
・大きな空間には不向き(10畳あたりまで)
・消費電力が大きい(300~1,500W)
パネルヒーター
パネルヒーターは輻射熱を利用して、主に足元などを暖める暖房器具。オフィスの足元やトイレなどの限定的な空間を暖める暖房器具。パネルヒーターのメーカーとして、デロンギや山善、アイリスオーヤマなどが挙げられます。
メリット
・軽量コンパクトで持ち運びが容易
・空気が汚れない
・作動音がしない
・安全性が高い
デメリット
・局所的な暖房
・消費電力が大きい(1,000W前後)
電気ひざかけ
メリット
・ピンポイントで足だけを暖めることができる
・持ち運びが容易
・暖房器具の中では消費電力が小さく電気代が安い(75W前後)
デメリット
・部分的な暖房
・電磁波が人に与える影響
電気毛布
メリット
・体全体が暖かい
・暖房器具の中では消費電力が小さく電気代が安い(55W前後)
デメリット
・電磁波が人に与える影響
床暖房
床暖房については過去記事をご参照ください。
電気タイプの総評
以上のように、家庭用100V電源で暖めてくれる暖房器具は多種多様です。世界地図を眺めると、ユーラシア大陸から北アメリカ大陸にかけて、日本ほど暖房器具が多彩な国は存在しないかもしれません。
言い換えますと、多くの日本人は様々な暖房器具を購入している証。その背景として、まだまだ日本の住宅は断熱性と気密性が劣っている証と言えます。
以上の暖房器具の中で、エアコン以外の製品は全てエネルギー消費効率(COP:Coefficient Of Performance)が「1」。COP1とは、1kWの電力を使って、得られる効果は1kWという意味。
エアコンのCOPは「2」以上。高性能なエアコンと高気密高断熱住宅の組み合わせでCOPは「3」以上、「4」や「5」が出ます。
COPが「2」ならば、1kWの電力を使って得られる効果は「2kW」、COPが「3」ならば、1kWの電力を使って得られる効果は「3kW」という意味。入力が「1」で出力が「2」や「3」なのです。
あたかも魔法のようなエアコンのヒートポンプ技術はエネルギー消費効率が高く、とても優秀です。
■化石燃料燃焼タイプ
開放型、石油ファンヒーター
開放型の石油ファンヒーターは、1990年代までに建てられた一戸建て住宅や他の建築物でも、まだまだ使われている暖房器具。
石油ファンヒーターは、温度センサーが室温をセンシングしながら燃焼とファンをコントロールする仕組み。石油ファンヒーターは灯油を効率的に燃焼させる特徴があります。
メリット
・速暖性が高い
・温風が床面に近い場所から放出されるため、暖かさを感じる
・温度センサーとマイコン制御により、室温を一定に保つことができる
・加湿効果がある
・持ち運びできるサイズと重量
・買いやすい価格帯
デメリット
・空気が汚れるため、こまめな換気が必須
・点火と消火時にニオイが出る
・灯油の購入と運搬、給油の手間がかかる
・火災のリスク
・標高1,000~1,500m以上の高地では使用不可
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石油ファンヒーターについては過去記事をご参照ください。
開放型、石油ストーブ
冬季、管理人が一般住宅を訪問し、開放型の石油ストーブを使っている家庭を見かけることは、まずありません。開放型の石油ストーブは、1980年代までは一般家庭でも使われていたようです。
その後、石油ファンヒーターやエアコンを使う家庭が徐々に増えていき、石油ストーブの用途はガレージや倉庫、作業場、整備工場、製造工場、お寺、屋外作業などの半開放型の空間や開放空間に限定されつつあるようです。
石油ストーブは反射型と対流型に分けることができます。
反射型
ポータブル石油ストーブは灯油燃焼部の背面に反射パネルが装着され、輻射熱で部屋全体を暖める暖房器具。乾電池で点火するタイプを多く見かけます。
対流型
石油ストーブの対流型は円柱型デザインのタイプ。熱が石油ストーブを中心に360℃広がり、周囲を暖めることができます。
業務用タイプは60畳以上の大空間に対応するモデルもあります。対流型はAC100V電源が不要なタイプと必要なタイプがあります。
メリット
・比較的、速暖性が高い
・反射型はAC100V電源不要で災害に強い
→対流型でAC100V電源が必要なモデルあり
・加湿効果がある
・構造がシンプルで故障しにくい
・天板で湯沸かしや料理ができる
・湯沸かししながら加湿できる
・対流型で65畳前後の大空間対応モデルあり
・対流型の一部モデルは室温設定が可能
・1,500mの高地に対応
・買いやすい価格帯
デメリット
・反射型は室温設定不可
・空気が汚れるため、こまめな換気が必須
・点火と消火時にニオイが出る
・灯油の購入と運搬、給油の手間がかかる
・火災のリスク
FF式石油ストーブ
東北地域から北海道にかけて使われている「FF式ストーブ」は寒冷地向きの暖房器具。
FF式ストーブは強制吸排気式のため、外の空気を取り入れて灯油を燃焼させ、燃焼時に発生する排気ガスを外へ排出します。よって、室内の空気がCO(一酸化炭素)やCO2(二酸化炭素)で汚れない特徴があります。
メリット
・速暖性が高い
・空気が汚れない
・加湿効果がある
・点火と消火時のニオイが少ない
・家の外に大型灯油タンクを設置する家が多く、灯油の購入と給油の手間が不要
デメリット
・設置工事するため本体の移動が不可
・設置工事費が必要
・最低限のメンテナンスは必要
ガスファンヒーター
メリット
・速暖性が高い
・燃料補給の手間が不要
・ニオイがしない
・加湿効果がある
デメリット
・空気が汚れるため、こまめな換気が必須
・ガス管の設置工事が必要
・ランニングコストが石油ファンヒーターや石油ストーブより少々高い
カセットガスストーブ/カセットガスファンヒーター
カセットこんろで有名なIwatani(岩谷産業株式会社)のカセットガスストーブ/カセットガスファンヒーターは用途によっては便利な暖房器具。その利便性は狭い空間やアウトドアで発揮できます。
メリット
・速暖性が高い
・軽量コンパクトで持ち運びが容易
・カセットガスの入手が容易
・AC100V電源不要
・アウトドアやキャンプに最適
デメリット
・局所的な暖房
・空気が汚れるため、こまめな換気が必須
・ランニングコストが灯油系、暖房器具より高い
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化石燃料燃焼タイプの総評
石油ファンヒーターの温風温度は120~130℃。都市ガスを燃焼させるガスファンヒーターの温風温度は約70℃。化石燃料を燃やす暖房器具の温風温度は非常に高い特徴があります。
そして、速暖性が高く、一気に室温を上げることができます。
他方、灯油や都市ガスを燃焼させる開放型の暖房器具は、火災と背中合わせのリスクがあります。
同時に、化石燃料を燃焼させるとCO(一酸化炭素)とCO2(二酸化炭素)が排出されるため、こまめな換気が必須。
1990年代までに建てられた一戸建て住宅では、まだまだ石油ファンヒーターに代表される暖房器具を使っている家庭が多いのではないでしょうか。
家の気密性能と断熱性能は千差万別ながら、比較的、気密性が高く、断熱性能もそこそこの家ならば、エアコン暖房を使用した方が安全で手間がかからず、空気がキレイで光熱費を抑えることができるかもしれません。
■薪燃焼タイプ
人は暖炉や薪ストーブの炎を眺めると、温もりと安らぎを感じます。暖炉や薪ストーブのある家は北欧的なムードが漂い、おしゃれな空間を演出してくれます。
他方、無視できないデメリットもあるのが薪燃焼系の暖房器具です。
暖炉
メリット
・遠赤外線の効果により、温もりを感じる
・暖炉のある部屋は北欧的でおしゃれ感がある
・高地でも使用できる
・カーボンニュートラルに貢献
デメリット
・速暖性に劣る
・イニシャルコストが高い
・薪の運搬、乾燥(1~2年)、保管場所が必要
・薪は安価とは言えず、ランニングコストが高い
・暖炉と煙突のメンテナンスの手間とコストがかかる
薪ストーブ
メリット
・遠赤外線の効果により、温もりを感じる
・薪ストーブのある家はおしゃれ感がある
・お湯を沸かしながら加湿できる
・煮物や燻製料理ができる
・高地でも使用できる
・カーボンニュートラルに貢献
デメリット
・速暖性に劣る
・イニシャルコストが高め
・薪の運搬、乾燥(1~2年)、保管場所が必要
・薪は安価とは言えず、ランニングコストが高い
・薪ストーブと煙突のメンテナンスの手間とコストがかかる
薪燃焼タイプの総評
薪の入手と管理
薪燃焼タイプを使用する場合、薪を購入するのか、それとも、山奥の生活で安価、あるいは無料で入手できるかによってランニングコストが異なります。
薪の入手方法として、土地の区画整理や伐採情報が入ったら、その場へ行き、土地の管理者から切った木を無料で分けてもらう方法があります。管理者としては、本来ならば木の処分費用がかかるため、無料で回収してくれるなら願ったり叶ったりなのです。
その木を1BOXや小型トラック車両で運搬し、木のカットと薪割り作業が必要です。その後、家の周囲で薪を1~2年、乾燥させる必要があります。薪の準備と管理は、かなり手間のかかる肉体労働。
山奥で生活している方で薪の入手が容易で安価な場合、そして、家の周囲に薪を保管する余裕スペースがあるならば、暖炉や薪ストーブを使いやすい環境と言えるでしょう。
また、自宅兼オフィスやワーキングスペースになっていて、家にいる時間が長い方は、連続燃焼する暖炉や薪ストーブを選択肢に入れてもいいかもしれません。
高気密高断熱住宅に薪燃焼系は不適
薪燃焼タイプは、他の暖房器具のように頻繁なON/OFFができません。
買い物や用事で1~2時間、出かける際、薪の火を消す必要があります。そして、帰宅後、再び火を起こして部屋が暖まるまで時間がかかります。
これが理由で、ライフスタイルに薪燃焼系がマッチしない方が多いと思われます。
そして、高気密高断熱住宅の新築物件に暖炉や薪ストーブを設置するとなると、イニシャルコストが高く、コストパフォーマンスが非常に悪くなります。同時にランニングコストも高くなります。
高性能な高気密高断熱住宅であれば、冬季の暖房はエアコンで必要十分。延べ床面積が30坪前後の高性能住宅ならば、エアコン2台で家中の暖房が可能です。
今後、高気密高断熱住宅のトレンドが続いていく以上、高性能住宅の暖房はエアコンの一択。それ以外の選択肢はありません。
よって、あえてイニシャルコストとランニングコストが高く、手間とメンテナンスが必要な暖炉や薪ストーブを選ぶ理由は薄れていき、日本で薪燃焼タイプは減少していくかもしれません。
暖房器具のコスパNo1は?
暖房器具の中で断トツのコスパNo1は「エアコン」。
エアコンはCOPが2以上
ルームエアコンは省エネ性能、安全性、室内の空気環境、手軽さと使いやすさ、メンテナンスの全てにおいてNo1。COPが「2」以上、「3」「4」「5」を出せる暖房器具はエアコンだけ。
COPが「2」ならば、壁に向かって「1」の速度でボールを投げると、ボールが「2」の速度で跳ね返ってくるようなもの。COPが「3」ならば、ボールが「3」の速度で跳ね返ってくるのです。
このように、省エネ性能が高い暖房器具はエアコンのみです。
1台3役
エアコンは暖房のみならず、6~7月にかけて梅雨の時期の除湿、夏の冷房をこなし、1台3役。1台で暖房、冷房、除湿機能を持つ空調設備はエアコンだけです。
メンテナンスが簡単
定期的にエアコンフィルターの洗浄が必要なものの、メンテナンスが簡単で手間がかかりません。
高性能,高機能の割には価格が安い
エアコンは日本で年間900万台以上売れている大人気家電。エアコンの量産効果により、性能の割には比較的、買いやすい価格設定です。
これは、相対的ではなく、高性能な割には絶対的に安価という意味です。
ランニングコストが一番安い
中高年の方は「エアコン=電気を食う」というイメージを持たれているかもしれません。無理もありません。
大まかに、1990年代までのエアコンはやたらと電気を食う家電でした。その後、エアコンの省エネ化がどんどん進み、今や最もランニングコストが安い暖房器具はエアコンです。
もし冬季、各部屋でセラミックファンヒーターやオイルヒーター、電気カーペット、電気ストーブなどの複数の暖房器具を使っているならば、エアコン暖房に1本化するのも1つの方法です。
そして、エアコンだけで室温20℃前後を保てないのであれば、それプラス、補助的に他のヒーターやコタツなどの暖房器具を使うのです。
エアコンの進化は目を見張るものがあります。20年前と今のエアコンを比較すると、性能と機能といい、省電力性能といい、隔世の感があります。
エアコンを購入してから13年から15年以上経過しているのであれば、思い切ってエアコンを買い替える方が長期的に快適で節電に繋がります。
ランニングコストに注意
電気系タイプの暖房器具の価格帯は、概ね5,000円前後から数万円以内。これらは比較的、購入しやすい価格帯でイニシャルコストは安いと言えます。
しかし、これらの電気系タイプの中には、消費電力が500~1,000W以上の製品があり、ランニングコストが高くなります。
関東圏から中部、近畿圏の平野部に限定しますと、暖房器具は11月から翌年3月までの「約5ヶ月間」使われます。本州の高地と北陸から東北、北海道にかけて、暖房器具は「5~6ヶ月以上」使われます。
そして、エアコンは6月の梅雨の時期から9月までの「3~4ヶ月」の使用。
沖縄県と九州の一部地域を除き、日本の多くの地域では、1年を通して暖房器具を使う期間の方が長いのです。
よって、暖房器具のランニングコストを計算すると、電気系タイプの使い方によっては、月々の電気代が大幅に跳ね上がってしまいます。
では、シミュレーションしてみます。
(参照)「電気料金計算」サイトで計算。
シミュレーション1
電気系タイプの暖房器具を以下の条件で使用するとします。
電気系タイプの 暖房器具の消費電力 | 1,000W |
1日の使用時間 (AM6:00~PM10:00) | 16時間 |
使用日数 | 30日 |
電気の1kWh単価 | 22円 |
以上の条件で計算すると、30日間の電気代は約「10,560円」。
3部屋で使うと
3部屋で消費電力1,000Wの暖房器具を使うと、10,560円×3部屋=31,680円/30日。
4ヶ月間使うと
31,680円×4ヶ月=「126,720円」
シミュレーション2
夫婦共稼ぎの家庭で電気系タイプの暖房器具を以下の条件で使用するとします。
電気系タイプの 暖房器具の消費電力 | 1,000W |
1日の使用時間 (AM6:00~AM7:30) (PM6:00~PM11:00) | 6.5時間 |
使用日数 | 30日 |
電気の1kWh単価 | 22円 |
以上の条件で計算すると、30日間の電気代は約「4,290円」。
3部屋で使うと
3部屋で消費電力1,000Wの暖房器具を使うと、4,290円×3部屋=12,870円/30日
4ヶ月間使うと
12,870円×4ヶ月=「51,480円」
総評
「シミュレーション1」では、消費電力が1,000Wクラスのセラミックファンヒーターや電気ストーブ、オイルファンヒーターを3部屋で4ヶ月間使うと、電気代は合計126,000円超。1シーズンの電気代で6畳用エアコンが1台買えてしまいます。
「シミュレーション2」では、暖房器具の使用時間以外は同じ条件です。4ヶ月間の電気代は合計51,480円。2シーズンの電気代で6畳用エアコンの価格に手が届きそうです。
暖房器具の効き具合は、マンションや住宅の断熱性能に左右されるものの、改めて暖房器具を購入時の「イニシャルコスト」と月々の「ランニングコスト」を計算して、部屋の暖房方法を見直したいものです。
住宅の断熱対策
冬季、エアコン暖房だけではあまり暖かくない家やマンションがあります。寒さ対策として、既存の建物の気密性能を高めることは非常に難しいものの、断熱性能を良くする方法は存在します。
建物の中で、一番の弱点で断熱性能が低い場所は「窓」。
冬季、冷気で冷やされた窓とサッシが室内を冷やします。同時に、暖房器具で暖められた熱(遠赤外線)が窓から外へ流出しています。そこで、窓の断熱性能を高めることで、冬の寒さを和らげることができます。
具体的には、窓ガラスにガラスフィルムを施工します。
窓ガラスフィルムで断熱対策
様々な建築用、窓ガラスフィルムの中で窓に「遮熱断熱フィルム」を施工します。遮熱断熱フィルムは室内の熱である遠赤外線を反射する機能があります。これにより、窓の断熱性能が明らかにアップします。
遮熱断熱フィルムの効果として、エアコン暖房などの暖房器具の効率が上がり、同時に節電に繋がります。詳細は関連記事をご参照ください。
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