一戸建て住宅の悩ましい庭問題。
それは、庭に天然芝を植えるのか、それとも、人工芝にするのか。あるいは、庭に砂利を敷くのか。
それぞれ特徴があり、メリットとデメリットがあります。
見た目の美しさでは、芝生が断トツなのは言うまでもありません。しかし、芝生は植物である以上、メンテナンスが必要です。
そこで、庭の雑草対策になり、メンテナンスがほどんど不要なグランドカバーについて解説します。これにより、あなたの今までの庭の悩みが解決できるかもしれません。
グランドカバーとは?
ガーデニングの世界でよく使われる言葉の1つは「グランドカバー」。グランドカバー/ground coverを直訳すると、地面を覆うもの。
地面を覆うために植栽する植物をグランドカバーと言います。庭にグランドカバーを植えると、雑草対策にもなります。
芝生の代わりになるグランドカバーとして、タイム、プラティア、リシマキアなどが挙げられます。それぞれ特徴があり、お好み次第。
他にも、グランドカバーは多々あります。我が家にマッチするものを探そうとすると、迷ってしまうことでしょう。
おすすめグランドカバー
そこで、当ブログの管理人がおすすめのグランドカバーは「ヒメイワダレソウ」(リッピア)。
ヒメイワダレソウはデメリットが少なく、芝生の代わりになる必要十分な特徴があります。
それでは、最強のグランドカバーとも囁かれているヒメイワダレソウの特徴とメリット、デメリットについて解説します。
ヒメイワダレソウの特徴とメリット&デメリット
特徴
リッピアとも呼ばれるヒメイワダレソウの特徴は、地面を這うように横に成長します。草丈は10cmほど。
ヒメイワダレソウは6~9月にかけて、可愛い白い花を咲かせます。庭に天然芝の代わりにヒメイワダレソウを植えると、庭一面がお花畑になります。
もちろん、ヒメイワダレソウを植えると雑草対策にもなります。
ちなみに、ヒメイワダレソウは公共工事でよく使われている植物です。
メリット
・土を選ばない
水はけが悪い土や肥料を与えなくても育つ。酸性、アルカリ性の土でもOK。
・小さくて可愛らしい白やピンクの花を咲かせる
・地面を這うように横に成長する
・人の踏みつけに強い
ヒメイワダレソウは耐踏圧性が強い植物。ヒメイワダレソウの上方向の成長を抑制するためには、むしろ、人がヒメイワダレソウの上を歩いた方が良い。
・ほぼ手入れ不要
刈る必要無し。肥料不要。夏季は水やり推奨。
・日陰でも成長する。
・害虫や病気に強い。
・暑さ、寒さに強い。
・芝生と同様、夏季の照り返しが和らぐ。
・安価(1ポット200円前後。通販で購入可能)
デメリット
・成長をコントロールする必要がある
ヒメイワダレソウは芝生の10~20倍のスピードで横方向に成長します。これが理由なのか、ネット上で「ヒメイワダレソウを植えてはいけない」といった記事が見られます。
要は、ヒメイワダレソウが繁殖しては困る場所との間にレンガやブロックなどを設置し、成長をコントロールすればいいのです。
・見た目の美しさは、手入れされた芝生に及ばない
・周囲に種を飛ばす
・冬枯れする
ヒメイワダレソウは芝生と同様、冬枯れします。これは、冬眠モードのため、春になると青々としてきます。
地植えの時期とメンテナンス
植え付けの時期
ヒメイワダレソウを植えるおすすめの時期は冬を除く「春~秋」。できれば、4~7月に植えるのがベスト。
植え方
Step1
庭の雑草を抜く。
Step2
庭の土が固い場合、全体的に耕す。(土が固いと、ヒメイワダレソウの苗が横に広がりにくい。)
Step3
深さ10cmほど植穴を掘る。肥料を2~3割混ぜてヒメイワダレソウのポット苗を植える。
植え方のコツ
ヒメイワダレソウは繁殖力が強いため、庭に苗をびっしりと敷き詰める必要はありません。
梅雨の時期、ヒメイワダレソウのポット苗を1つ植えるだけで、数ヶ月で約50cm四方まで成長します。1m2あたり、2~3ポットを目安に植え付けます。
イメージとして、約50cm間隔でポット苗を植えていきます。
肥料
ヒメイワダレソウに肥料を与える必要はありません。
水やり
ヒメイワダレソウを植え付け後、2~3週間は小まめに水やりをします。
その後、基本的にヒメイワダレソウは降雨だけで成長します。なお、夏季に日照りが続く場合、夕方に水やりをします。
草取り
庭にヒメイワダレソウが広がると雑草対策になります。もちろん、雑草が100%生えないわけではありません。これは、天然芝と同様です。
ヒメイワダレソウの中にポツンと雑草が生えてきたら、抜くだけです。
ヒメイワダレソウがマッチする方
当ブログの管理人の知識とリサーチの中で、ヒメイワダレソウがグランドカバーの中で最強と言っても過言ではありません。ヒメイワダレソウならば、芝生のような手入れから解放されます。
ヒメイワダレソウは次のような方にマッチします。
・庭に手入れがほどんどいらない植物を植えたい。
・庭をお花畑にしたい。
・人が踏んでもいいグランドカバーがいい。
・長期出張や家を空けることが多く、庭の管理ができない。
・芝生のような美しさを追及しない。
・手軽な雑草対策がいい。
・コスパが高い庭づくりをしたい。
まとめ
ヒメイワダレソウは他のグランドカバーの中で地味と言えば、地味な存在かもしれません。しかし、ヒメイワダレソウは6~9月にかけて、小さくて可愛らしい白やピンクの花を咲かせます。
これは、芝生にはない特徴。
もちろん、見た目のグリーンの美しさに関しては、ヒメイワダレソウは手入れされた芝生には及びません。それでも、ヒメイワダレソウは、それを補う数々のメリットがあります。
庭づくりで天然芝や人工芝、砂利、砕石などの選択肢にヒメイワダレソウを加えてみることで、より庭づくりの幅が広がります。
最後にまとめとして、天然芝をピックアップして、ヒメイワダレソウと比較してみます。
– | ヒメイワダレソウ | 天然芝 |
美観 | ★★☆ | ★★★ |
メンテナンス | ★★★ | ★☆☆ |
夏季の熱吸収 | ★★★ | ★★★ |
冬季の景観 | ☆☆☆ | ☆☆☆ |
寿命 | ★★★ | ★★★ |
イニシャルコスト | ★★★ | ★★☆ |
ランニングコスト | ★★★ | ★★☆ |
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南向きリビングの場合、庭のグランドカバーや芝生が夏季の太陽光の照り返しを和らげてくれます。
しかし、家の立地条件や設計により、夏季の窓から室内に流入する日射熱が気になります。
リビング窓×2枚から室内に流入する日射熱は約600W。これは、こたつ1台分の熱量に相当します。冬は部屋を暖めてくれる日射熱ながら、夏季は部屋を暑くする要因です。
そこで、窓ガラスにガラスフィルムを貼る方法が最も効果的だと考えられています。
具体的には、窓に「遮熱フィルム」を貼ります。詳細は関連記事をご参照ください。
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