「強化ガラス」は読んで字の如く、強度が強化されているガラス。
強化ガラスによっては、「C」に類似しているマークのシールが貼られています。また、一般のフロートガラスと強化ガラスの区別が付きにくい場合もあります。
では、強化ガラスについて解説します。
強化ガラスとは?
強化ガラスとは、普通のフロートガラス(透明ガラス)に約700℃の熱処理を施し、風で急激に冷却することで強度を高めたガラス。
強化ガラスの強度
強化ガラスはフロートガラスの約3.5~4倍の耐圧強度を持ちます。
しかし、強化ガラスはフロートガラスより表面硬度が低く柔らかいため、表面に傷が入ると、何らかの衝撃で簡単に粉砕してしまうことがあります。
なお、強化ガラスが割れると、細かい粒状に割れるため、普通のフロートガラスよりは比較的、安全性が高いガラスと言えます。
強化ガラスの割れ方
強化ガラスの弱点
豆知識ながら、強化ガラスの弱点はガラス四隅の小口(エッジ部分)。強化ガラスの取り扱い時、エッジ部分が硬い物に接触すると、簡単に割れて粉砕してしまいます。
ガラス全面が粉砕
強化ガラスは強いガラスという漠然としたイメージから、割れないガラスであると誤解されているかもしれません。
確かに、強化ガラスはフロートガラスの約3.5~4倍の耐圧強度があり、耐衝撃性が高いのが特徴。
しかし、強化ガラスが持つ物理的な強度の限界点を超えると、ガラス全面が一瞬にして砕け散ってしまいます。
強化ガラスと合わせガラスの違い
合わせガラスは2枚のガラスの間にフィルムや樹脂などの特殊被膜(中間膜)を挟み込んでいる構造。合わせガラスは比較的、強度が優れているガラス。
合わせガラスについては、以下の関連記事をご参照ください。
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強化ガラスの用途
強化ガラスは店舗の出入り口ガラスドアやマンションの出入り口ガラスドア、自動ドアなどに使われています。
その他、ガラステーブルにも強化ガラスが使われています。
ちなみに、ある日突然、ガラステーブルが粉々に割れてしまうトラブルが発生するケースがあります。
強化ガラス製のガラステーブルは耐衝撃性が高いものの、割れるリスクはゼロではありません。ガラステーブルの用途に向き、不向きがあるため、それを考慮して使いたいものです。
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強化ガラスの厚さ
強化ガラスの厚みは、5mm, 6mm, 8mm, 10mm, 12mm, 15mm, 19mm。
強化ガラスにガラスフィルムの施工は可能?
強化ガラスにガラスフィルムの施工ができます。
強化ガラスの強度はフロートガラスより高いものの、強度の限界点を超えると、一瞬にしてガラス全面が崩壊してしまいます。
近年、日本に上陸する台風が大型化し、飛来物によるガラス飛散が各地で報告されています。ガラス飛散対策として、ガラス飛散防止フィルムが適しています。
強化ガラスにガラス飛散防止フィルムを施工することで、強風による飛来物がガラスを直撃しても、ガラスフィルムがガラスをしっかりと保持します。
これにより、周囲へのガラス飛散を抑制することができます。
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